厚生労働省は、いわゆる過労死等に関する労災認定の基準を見直すべく、検討会で論議を進めていましたが、その報告書が2021年7月16日に公表されました。本稿では、近年の過労死等の労災補償状況に触れつつ、労災認定の基準がどのように見直されようとしているのかご案内します。「過労死等」とは、「業務における過重な負荷による脳血管疾患若しくは心臓疾患を原因とする死亡若しくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患若しくは心臓疾患若しくは精神障害をいう」と定義されています。